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ある草野球球団の10年


 わがチームが、ユニフォームを作り、草野球球団として活動し始め、10年を迎えようとしている。この10年を振り返り返りたい。ここから、どこのチームに共通する話題や、「へぇ〜」と思って頂ければ幸いである。

1. 球団創設とメンバー構成
 O女子大付属中学校の野球部(軟式)のメンバーが、大学生となり、仲間が時々集まって飲んだり騒いだりしているうちに、メンバーは、大学で本格的に野球をやっている人間はいないが、又野球をやりたいものだという声が自然に起こり、中学時代の同級生と一年下の部員が集まり発足した。又、M君の父親が会社のチームで野球をやっているので、監督となり、世話好きのK君がキャプテンとなって始まった。何度か練習をしたが、中学時代野球をやっていたといっても、本格的な練習はやってなく、守備、打撃ともチームといえるものでなかった。投手は、何人かいたが、だれもコントロールが悪く、ストライクを取るのが精一杯だった。その後、都立A高校に進んだT君、O君などのつてから、A高校野球部(硬式)のメンバーが加わりチームとして形ができた。

2. 当初の成績
 監督が、芝公園の近くに会社があったので、夜ナイターをやっているチーム相手になりそうなチームに声を掛け、練習試合をお願いした。当時は、インターネットもないため、練習試合の相手探しは、結構苦労した。野球場の抽選は野球場の事務所にコンピューター(CP端末)が置いてありそこから登録するか、葉書での申し込みだった。空いている日の野球場の予約もその端末を使ったが、テニスの申し込みも一緒で、テニス申し込みの学生が何口も申し込みのでえらく端末の前で待った記憶がある。月に何度か練習試合をするうちに、勝つことが何度かあり、接戦を制することもあり、勝つ喜びを体で感じるようになり、どのようにしたら勝つかも少しずつ学習した。

3. Sリーグへの参加
 そんな活動になか、Sリーグに参加することによりチームの目標、活動の拠点ができ、チームとしても定期的に試合を組むことができ、守備位置、打順等も固定した。選手も友人の友人なども加わり、バランスの取れたチームとなっていた。チームができて5年目位は、主力打者がガンガン打ち、投手も主力が育って常勝チームとなり、負ける気がしないチームとなっていた。多分、一部でも優勝に絡む位の実力があったと今でも思っている。(選手は、24〜25歳前後)選手は社会人となったが、まだ会社では重要な仕事は与えておらず、体力的にもピークの時で、走る方も全員、塁にでたら即盗塁状態だった。又、Sリーグでは、いろいろなチームと当たり、学ぶことも多くなった。Sリーグで、一度は優勝をの夢が叶えられる時期であった。

4. その後の活動状況
 世話人のK君が海外遊勤となり、ゲームのマッチメークが難しくなるとともに、転勤、激務等で集まりも悪くなった。K君の変わりにO君が孤軍奮闘でなんとかゲームを消化したが、9名集まるのがやっとで、助っ人をたのむことがしばしばだった。せっかく試合のオファーをもらっても選手が集まらず、断ることもしばしばだった。主力の転勤、離脱などでゲームも打力低下、投手力低下が起こり負けることが多くなった。10点以上取って打ち勝つ試合は、ほとんどなくなっていた。Sリーグでも、なんとか二部に踏みとどまる状態であり、この状況は今も続いている。

5. うれしいことは・・・。
 わがチームは、K君の人間性か、はたまた逆イケメン揃いのため女性応援が来ることが多く、ここ数年その女性陣と選手とのカップルが結婚にゴールインするという喜ばしい現象が起きている。又、皆30代に入り結婚が相次いでいる。野球をする楽しみ、苦しみを生活でいかせば、おのずと家庭が見えてくると感ずる。

6. わがチームの課題
 選手が、30代に入り、体力的な問題と生活的な問題がクローズアップされ、今後の課題となっている。体力でいうと、全員20代全般の半分位に落ちている。特に脚力、スタミナでの体力低下が顕著だ。残念ながら、ジムに通ったり、ロードワークをして体力強化に努めている選手がいるという噂は、聞いてない。30代に入りいかに体力強化、維持に努めるかが今後のわがチームの勝負のポイントなるだろう。又、選手諸君は、会社の中堅となり業務忙しく、かつ又家庭ももてば野球どころでは、なくなる。ただでさい休みたい休日に、わざわざ何時間もかけて野球場にいき、体力を消耗するのはかったるいといえるかもしれない。しかしながら、野球が好きで、野球をやりたいという気持ちがあれば、本来の楽しさを享受し、ストレス解消、気分転換に大いに役立つ。

7. さいごに・・・・・。
 10年続いたのは、ひとえにチームの試合のマッチングや参加選手の出席をマネジメントしてくれた人の力が多きことを感じる。うまくいかなければ責められるし、ボランテイアーとしては割の合わないことだけど、マネージャーと選手同士の理解があって初めて草野球チームが長く続くと思う。組織がしっかりした強いチームが理想だが勝った、負けたと一喜一憂して、チームが長く続き、チームを通し選手一人、一人一人が年を取っていけば、草野球チームとしては、本望だろう。
わがチームが、20年、30年と続くことを願いつつ終わる。

―――――皆様、ご精読有難うございます。―――――



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