◆ ボークをめぐる意見 ◆

2001年1月24日更新
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■ ボークに関する確認 

 本日(1月14日)の新聞に2001年度のプロ・アマ合同の日本野球規則委員会で今年から走者を牽制する意図のない牽制球は「遅延行為」として厳格にボークをとることを確認したそうです。
 走者が塁にいるにもかかわらず、山なりの牽制をした場合野球規則8.05「塁に走者がときは、次の場合ボークとなる」の項(h)「投手が不必要に試合を遅延させた場合」に該当しこれを厳格に適用するそうです。

 上記のボークに関する「適用」について、サタデーリーグ、野球関係者、審判関係者、他のチームの皆様に意見を求めましたところ、多数の貴重な意見を寄せてくださいました。1月28日の総会でも「取り決め」をしたいと思いますので、よろしくお願いします。

臼井 淳一



■臼井さんへ質問です  矢本

 無駄な牽制球はボーク、と言うのはどの程度の事を指すのか、またどの基準で判断するのかが非常に難しいのではないかと思うのですが・・・あの文面で判断すると、プレートを外すだけの牽制(?)もボークの一種になってしまうのでしょうか??


■鋭い質問ですね  臼井

 矢本さん鋭い質問です。「牽制球」にはそれぞれ意味があります。「無駄な牽球」はありません。「投手が不必要に試合を遅延させた場合」とありますが、これもかなり解釈が難しいです。プレートをはずす牽制は常識でボークは取れませんね。けど、何回も繰り返しやると今回はボークを取られるかも知れませんね。(この件に関してはいろいろ情報を収集いたします。


■BOS 津村

 他の方からも同じような意見が出ると思いますが、山なりの牽制には、投手とランナーの駆け引きもあります。例えば、緩い牽制を見せておいて、次に早い牽制をすればランナーはそれに対応できずアウトになる確率も増える。 投球の、緩急によって討ち取る方法と同様ではないでしょうか。
 ただ、審判があきらかに遅延だと遅延だとみなすだけの根拠がその場の状況から言えるならば、それはボークでいいとは思いますが。


■野球関係者 S・Iさん

 野球規則細則4には以前より、投手の遅延行為が掲載されています。
4 投手の遅延行為
(a)塁に走者がいるとき、投手が投手板をはずして走者のいない塁へ送球した場合、投手にボークを課す。ただし、プレイの必要上送球することはさしつかえない。
(b)投手が走者のいる塁へ送球したが、その送球は試合を遅延させるようなものであったと審判員が判断したときには、投手にボークを課す。
(c)ファウルボールが捕球されなかった後、球審から新しいボールを受けとった投手が、速やかに投手板に位置しない上に野手に送球したような場合、明らかに投手が試合を遅延させたと判断したときには、一度警告を発し、しかもなお、このような遅延行為がくり返されたときには、その投手を試合から除く。

 審判の判断に委ねられますが、明らかな遅延行為であれば今までも厳格に適用されていました。
 アマチュアの国際試合などは牽制も少なく、スピーディな試合が展開されています。プロ野球でも審判よりももっと選手が魅力のある野球を目指すべきではないでしょうか? 今のところ現場での影響は考えられません。


■審判関係者 M・Kさん

 要は無駄な牽制をやめさせて試合のスピードアップをはかる目的だと思います。ルールの適用は審判員の判断が重要になるとおもいますが、どこまでが山なりでどこまでがまっすぐに牽制球なのかは審判員の判断になるのである程度ガイドラインが必要ですね!


■JB’Sの杉浦

 このボークに関して掲示板でも判断基準の質問がありましたが私も意見があります。若干長文になるのでMAILで書かせて頂きます。

 審判の主観に任せる部分が多くを締めてるルールは難しいですよね。特にボークに関してはプロの審判も意思統一や基準に付いて毎年オフシーズンの勉強会でストライクゾーンにならんで重点項目として取り込んでるのを良くTVで見ます。

 牽制に関するボークなら、完全静止やプレートへの足の置き方や外し方等、物理的動作で決められてるので、まだ客観的にも判断出来ますが、今回の遅延行為によるボークは非常に判断基準が難しいと思います。
 例えば、クイックリターンピッチもどこまでボークが適用される速さなのか、私は知りませんし当然審判の主観に任せてます。(一度もこれでボークは無いですが)

 思うに草野球のボークで採用されてるのは規定された投球動作に違反した場合しか適応されてないのが事実では無いでしょうか。御名前は忘れましたが、あるSリーグの試合前に審判の方に正しい牽制の仕方を聞いた時に、草野球では多くの人がセットポジションで軸足をプレートの横に置いて踏んでる人は居ないが、厳密に言うとボークで、上手い人達はちゃんと踏んでると言われました。しかし、マウンドが酷く掘れていたり、プレートの状態が悪い所が多い草野球でそれを全員に求めたら、怪我するし、試合にならないから注意しないだけで 本当は正しくない事をちゃんとわかって試合をするようにと言われ、大変納得した事を思い出しました。

 今回もそれで良いのでは無いでしょうか?下手に判断基準を指定するよりそういう心構えで試合に望めれば良いと思います。特に草野球の投手は走者を牽制する以外にも、心を落ち着かせ、自分のリズムを作る為の切っ掛け作り等、精神的補助の牽制もあるし私はありだと思います。

 しかし、臼井さんの言わんとする所はボークより遅延行為が重要と察します。つまり限られた時間で効率良く試合をしたいという思いが強いと思うのですが?

 我々JB’Sも時間規定による負けを経験してる手前、効率良い試合に関しては非常に関心があり、少しでも長い回を試合出来ないものか考えています。 もうしばらくお待ち下さい。


■杉浦様へのボークの返信  臼井 淳一

 今回のボークは、そう簡単には取れないと思います。掲示板に「無駄な牽制」と書きましたが、投手には無駄な牽制などないのです。それぞれ意味があるのです。

 今までの審判の経験の中で「牽制球」を多く投げることにより、肝心のコントロールを乱す投手が多いことです。その結果また、4球を出して満塁にして、押し出し。ボークとは関係ありませんが、「牽制球」でコントロールを乱す投手は、「牽制球」は少なめにした方がいいと思います。その点は指導者が見極める必要があります。

 今回の規則「改正」は当リーグでも避けて通れないと思いますので、総会で意見を交換して、ある程度の「基準」をつくりましょう。

> しかし、臼井さんの言わんとする所はボークより遅延行為が重要と察します。
> つまり限られた時間で効率良く試合をしたいという思いが強いと思うのですが?

 この意見は私だけのものではありません。アマ、プロ野球界全体の今の動きです。


■ワイルドフェロー 獅子野謙治

 私自身ボークの明確な基準が今一歩わからないのですが、明らかな遅延行為の牽制球は2時間限定という草野球の世界では厳禁だと思います。うちのチームのピッチャーはほとんどが駆け出しピッチャーなので臼井さんにご迷惑をおかけすると思いますが、できればその都度なにが悪くてボークなのかおっしゃってくださると大変勉強になります。今年もよろしくお願いします。


■baubles

 うちの投手の一人から下記のような質問がありました。
 って事は、はずすだけならいいんですか?
 それも、出来ないと間がとれないような


■bayBLUES様へ 臼井より

 面白い質問ですね。今回の「ボーク適用」は試合を投手一人が牽制球を多くして「だらだら試合をやらないで」ということらしいです。
 これからは3塁にいますと投手は気になりますね。とくに2-1とかで試合が競っているときの牽制球は、審判の判断ですからね。
 それ以外はそんなに神経を使わず、いつものようにやればいいと思います。


■UNITU 河口

 ボークの件ですが、リーグで採用するのはいいことだと思います。ただ、問題点が気になります。「山なりの牽制球を遅延行為とみなす」 とありますが、遅延行為にあたる 「山なりの牽制球」 の基準をどこに設けるのでしょうか。どのくらいの高さの牽制球だと 「山なり」 とするのかはっきり決めておかないと、トラブルの原因になり、逆に試合の進行を妨げることにはならないでしょうか? 「それは審判の判断に従う」 としても、審判の方の見解に個人差があるでしょうし、まだできたばかりの規則ということで審判の方が参考にすべき事項がありませんよね。

 私の個人的な意見ですが、この新ルールのリーグへの導入はしばらく静観してみてはどうでしょうか。プロ・アマ共通のルールということですから、浸透するのにはそれほど時間はかからないと思います。それに、リーグの皆さんもサタデーリーグ以外の試合機会がおありでしょうから、実際に見たり体験することがあるのではないでしょうか。それから検討しても遅くはないと思いますが、いかがでしょうか。例えば、一定の期間を前もって決めておき、時期がきたら導入を検討してもいいのではと思います。もちろん、あまりにも露骨な遅延行為は別として・・・。

 総会で皆さんから様々な意見が出るでしょうから、私も参考にしたいと思っています。



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