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◆ 『久世真也の遺言』 ◆

作 松坂 小輔 (手直し 臼井淳一)


 
 いや〜、どうもどうも。松坂小輔で〜す。ひっさしぶりに、観戦記を書いてるんだなぁ、これが。 あまりに「久しぶり」を強調しようとしたあまりに、 上手く変換できなかったっつーの。今日の試合はあれだ。7月松から、また間違えた。 7月末からアメリカ留学を控えているブルーナイツの生き字引こと 久世“おやじギャグ”真也くんの壮行試合だったねぇ。
 
 相手は東京ユニティ。だいたい、チーム名に「東京」ってついているあたりが憎いよねぇ。「全国レベルです」って感じするもんなぁ。高校野球でもそうだよね。甲子園クラスの高校のユニホームの 袖にはだいたい都道府県名が書いてあるもんなぁ。

 某都立青山高校なんてひどいもんよ。 青山学院と間違えられないように、ユニホームの袖には「都立」なんて刺繍入れてしまってさ。 そんなもん入れなくたって、メンバーの顔みりゃ青山学院ではない ことくらいすぐにわかるっつーの。 高橋、葛岡、大島、ブビオ、大瀧、櫻井…。 おっと、一人おぼっちゃんみたいなやつがいたっけね。 山崎って言ったかな? ごほっ。閑話休題、閑話休題。

 そろそろ本題に入るかね。 久世真也くんの壮行試合ということで、ブルーナイツが 勝手にライバルだと思い込んでいるユニティにお願いをして、 練習試合をしたわけよ。 審判も臼井さんにお願いしてね。いやいや、企画は良かった。

 一応、観戦記だからね。 試合の話をしないといかんな。うん、試合のな。試合はっつーと、あれだ。 なんというか、一言で言えば、「ユニティの壮行試合」みたいに なってしまったな。

 う〜ん、というか「チーム力」ということを考えさせられた試合だったな。

 【チーム力その@:攻撃編】 ブルーナイツの攻撃は壮行試合ということもあって、 夢よもう一度、恐怖のBKOクリーンナップを組んだわけよ。 バース・掛布・岡田ってね。いたよいたよブルーナイツにも。“国立のかに道楽”ブビオ中村(B) メ本日のメインディッシュ”久世(K) メ掲示板ハンター”大島(O)。 最近の打率では、間違いなくこの3人がクリーンナップだね。 そしてそして、先頭バッターには、“飛ばないバットコレクター”高橋。 確信したね、勝利を。  ところがぎっちょんすいっちょん。打ち崩せなかったねぇ。 ランナーは出すものの、上手く進めることが出来なかった。 確かに、打ったことは打ったよ。 メ自動的に打ってくれるヨシノブモデル”高橋の先頭打者ヒット。 メ掛布みたいな岡田役”大島があたりそこないの内野安打。 メテンプラスタッフ勤務中”ブビオ中村のカラッとしたホームラン(!)。“本日のデザート”久世の右中間。 メ引っぱっているのにライト前”隆三の引っぱってライト前。 しかし、追いつくことはできなかったなぁ。

 「なんでだろう?」 その答えはユニティの攻撃にあった。 ユニティの攻撃の 良さはなんと言っても「選ぶ・つなぐ・進める」。 そして、決めることは決める。 まさにブロードバンド時代には ふさわしい次世代型攻撃野球だね。 そして、その根底にあるのは「チームで攻撃しようとするマインド」。 う〜ん、ユニティ。

【チーム力そのA:守備編】 次は守備だ。 いや〜、最近ブルーナイツの守備も堅くなって きたって 評判だったよねぇ。 なんでも、みんなで野球用バイアグラを飲んだって話だからね。 これで堅く ならなかったら男がすたるってもんよ。 ファーストには“伝説のズボンおろし”隆三。 キャッチャーには“謎の テポドン男”大瀧。そしてピッチャーには“帰ってきたヨッパライ”葛岡。 確信したね、勝利を。ところがぎっ ちょんすいっちょん。守りが崩されたねぇ。

確かに普通の打球に対してはしっかり守ったよ。 ただねぇ。ランナー1・3塁の時とか、スクイズへの対応とか、 意志疎通がうまくいかなかったなぁ。 「なんでだろう?」 その答えはユニティの守備にあった。ユニティの守備の良さはなんと言っても「イメージ・イメージ・イメージ」。 一球一球全員が打球に反応してるんだよねぇ。 どこに打球が飛んだらどう動くか。 これをみんながイメージして、実践する。ほんとにすごい。

 そして、さらに守りのオプションが明確だよね。 中途半端な守備はしない。これもすごい。 まさにデフレ時代にはふさわしい小泉型コンセプト野球だね。 そして、その根底にあるのは「チームで守りきろうとする マインド」。う〜ん、ユニティ。おっといけねぇ。大敗してしまったもんだからつい 愚痴っぽくなってしまったよ。いかんいかん。ポジディブに捉えないといけないな、ポジティブに。

 この試合は、久世真也くんの壮行試合だったよね。 ユニティにお願 いしたのもなんか訳があるに違いない。おいらが、考えるにはこういうことだ。

 この試合、ユニティの強さばかりが目立っ てしまっけど、ブルーナイツにとって 大事なものを勉強した試合だよねぇ。やはり野球の面白さはチームプレイと個人プレイの 高次の融合にあるよ。今のブルーナイツはまさにそのレベルにいけるかどうかの 岐路に立っているのではない かい?個人個人の動きもさることながら、チーム力を高めることが課題だよね。 まったくそれを実感した試合だったよ。 うんうん。ブルーナイツはさ、その課題を克服するポテンシャルの高さはあるよ。 久世真也くんがいなくなって、その実現 が近くなるって噂もあるけどさ(冗談よ !)。

 実はさ、壮行試合の名を借りて、久世真也くんはこの「チーム力」をブルー ナイツへに伝えたかったのではないかと思うんだよねぇ。バックネット裏から見ていて、ほんとにそう思ったね。まったく、久世ってやつは友達思いの男だね。

 久世真也がいなくなって、「骨細」なチームにならないように。骨折するよ。 以上p.s.久世真也にエールを。 「しんや〜っ!ファイ!オー!ファイ!オー!ファイ!オーッ!」

(2001年6月16日版 松坂小輔作 久世真也さんの壮行試合観戦記 ブルーナイツHPより松坂小輔氏の承諾を得て転載)


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